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舞台になる場所 [☆☆☆お仕事☆☆☆]

2年ぶりのお仕事の話でありがたく描かせてもらいました。
うーん・・・また描く機会を与えてもらえるとは思いませんでした。
なのでとってもうれしかったです

なんか頭の切り替えが大変だったな~
絵柄や画面構成も、一応これでもミステリー仕様と恋愛物仕様とは、
地味に変えているんです。
そりゃ、ほとんどの人には気がつかれない程度にしか変えられませんが
(一応私の担当さんたちは気がついてましたヨ(>w< )

ミステリーだとあんまりキラキラしすぎると、
リアリティがなくなるし、怖く「魅せ」られない。
リアリティが必要なので、主人公とヒロイン以外の人物には年寄りとか
平凡的な顔が揃ってないと、読者は引くので描き分けも必須になる…。
心理描写よりもリアルな背景の方が重要だし。
ましてや、私の描いているミステリーは実在する場所がほとんどなので
行った事のある人や、住んでいる人が見てすぐに「あ、あそこだ」と
解ってもらえないと実在する場所を舞台にする意味がない。

でも、恋愛でしかも外国が舞台ともなると、その辺リアリティがなくなるので
色々な細かい部分でも描き分けが必要になるのですよね・・・
絵の上手さなんかよりもハデさの方が重要だし、ドラマチック展開の為に
効果的な心理描写の魅せ方の方が優先されるし。
かといって、あまりにもリアリティがないと読者の年齢が大人の女性なので
ごまかせない部分も多いし・・・

その土地の雰囲気とか文化って大切なので、なるべく調べて描くのですが
美術的配慮とかハデさとかで実際には、その国じゃない建物なんかを
描くこともあるんですが、やっぱり風土にあったものを描くように
心がけています。

例えば、これまではイギリス・ギリシア・オランダ・アメリカを
描いたのですが、テキサスみたいな広大な土地だと家が密集するコトもないし
隣の家まで30キロ以上あったり、移動がセスナになったりする。
気候がいいので大理石なんかの家はなくて、レンガか木造建築が多いわけ。

オランダは土地のほとんどが湿地なので、街中が運河で風車で水を移動させて
住んでいるので、腐らないよう地盤はしっかり石で作られている。
で、道幅がほとんどなくて移動は舟か自転車。
自動車が走れる道は限られてしまうみたい
郊外に出ると田園地帯の中にもやっぱり運河があるけどね。

で、ギリシアにしても、よく目にする白い壁と青い屋根の島なんかは
首都のアテネから舟で何時間もかかるみたいだし…
アテネの史跡の中に街がある雰囲気とはまったく違うよね。
日本だって、東京から数時間移動すると京都とか北海道とか沖縄とかでも
まったく違う景色が広がるんだから、当然なんだけどね。

今回の舞台はイギリスの海の傍の農場なので、前回もだったけど
田舎が舞台になるのが続いたな~
漫画家はみんな、背景はアシスタントさんに描いてもらうものと
思われていますが、私は人を雇うほどの仕事量じゃないので
ほとんど一人でやっていて、背景もほとんど自分で描いています。

どちらかというと私は、定規を使った建物が得意なので
自然物が多く出てくる話は、背景がうまく描けないので苦手なんですが
比較的、都会が舞台よりも田舎が舞台になる作品の方が多いみたい。
私の絵柄がそう見えるのかなあ(・_・;)
田舎っぽい雰囲気の絵なのかもしれませんね。
あんまり都会的な話が向いてないと思われているのかも(笑)

なので今回はあえて、原作では一切描かれていなかった
ラストシーンの舞台・・・・あえて、大変なのを覚悟でハデにする為に
脚色で加えてみました。
大変だったけど、ハデにはなったかな?
(これは、ちょっと腕のいいアシスタントさんにお願いしましたヨ)
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