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映画『愛する人』 [▽▲▽映画・ドラマ▲▽▲]


愛する人 [DVD]

愛する人 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD


総合評価:★★★★★
泣きすぎて頭痛い・・・
なにしとるんじゃ・・・私は(・_・;)

カレンは老いた母親を介護しながら、働く日々。
母親の世話はシングルマザーの家政婦にまかせっきりで、
家政婦が無断に子供を連れて来る事にイライラしているが
年老いた母親はその家政婦を気に入っているのでクビにも出来ない。
彼女は、14歳の時の初恋で妊娠をし、出産した。
しかし幼すぎたゆえに、母親の反対にあい、生まれた娘を養子に出した過去があった。
それ以来、偏屈な性格で孤独に生きていた。
年はもう50歳を越えて、今も尚、娘を想い続けているだけの毎日。
その娘も今年37歳になってしまう。

エリザベス、36 歳。生まれてすぐに養子に出されて
養父母はすでに他界している上に早くに独立して
弁護士として大きな事務所に入り仕事は順調
子供のいない高層マンションに一人暮らし。
未成年のうちに子宮を凍結して出産も結婚も望まずに、
事務所の社長、孫までいる黒人の70代とセックスだけを楽しみつつ
隣人の奥さんが妊娠中の旦那とも肉体関係を持つ。
奥さんの留守中に家に入り、奥さんのチェストに履いている下着を脱いで入れ
子供部屋として用意された部屋で旦那と関係を持つ、最低な女を
わざと演じている。

そんなエリザベスが妊娠してしまい、社長であるポールとの関係を
終わらせて会社を辞めて一人街を出る。
しかし、臨月間近にポールの娘に偶然出会ってしまい、ポールに
居所が知れてしまう。
彼女は一人で出産して産む事を決めていたので一人街を出ようとするが
出産は思いのほか難産で・・・

そして、黒人女性のルーシーは子供が産めない体のために夫と相談して
養子縁組をして、20歳の妊婦と何度も相談して綿密な打ち合わせをするが
夫は自分の子供が欲しいと言い出して、ルーシーは一人で子供を貰い受けて
育てていく決意をする。

3人の女性がそれぞれ違う立場で母親になりたがっていて、
母親になれない自分と向き合いながら苦しんでいき・・・
やがてこの3人の人生は運命の歯車のひとつのように接点を持ちながら
少しずつ縁が出来ていく・・・その縁は悲しくてとても愛しい。

サミュエル・L・ジャクソン演じるポールは父親に近い年齢で
優しく、包容力もあり、数年前に亡くなった奥さんを今でも愛している。
エリザベスは無意識のうちに彼に父親を重ねて、
また、亡くなった奥さんのように永遠に愛される願望を
無意識に抱いて、肉体関係だけのつもりが深く愛されて
その愛情に戸惑いと怖さを見せ付けられてしまうのね。

ルーシーは理想像として母親になりたがってたけど
実際に母親になってみると、夜泣きの対応だけで自分が泣き出しそうになる。
いつも口うるさい(現実をつきつけてくる)母親に助けてもらわないと
子育ては所詮一人では無理と弱音を吐くが
「子育てはあなたが世界初?」とまたもや母親に現実を
つきつけられる。
それでも、日々の生活の中で子供を愛して育てていく事で
彼女も愛を知っていくのだ。

いい脚本だなあ・・・本当に現実はそんなに甘くないし
ハッピーエンドの甘い出来事ばかりではないのよね。
それは解っているんだけど、年取ると現実のつらさから
フィクションの中ではバカげているほど、ハッピーエンドを望んでしまう。
でも、人間が生きていくと運命のように決まっていて抗えない現実や
許されない罪があったり、自分ではどうしようもない事がある。

母親と生涯分かり合えなかったカレンは、家政婦から母の話を聞き
母が自分に原罪意識を持っていたことを知って嘆くのだけど
生きている時にはやっぱりそんな事お互い話せないよね。
何に対しても誰に対しても頑なで気難しかったカレンは
職場で知り合った人と結婚して(相手は再婚)
少しずつ気持ちに余裕もできてきて
家政婦の子供クリスティを可愛がれるようになる。
カレンを恐れていて近寄りもしてこなかったクリスティは
最終的にはカレンの事が大好きになって、笑顔を見せてくれて
一緒にお昼寝したり、水遊びして笑ってくれるようになる。
クリスティに自分の育てられなかった娘を重ねてしまうんだよね・・・(>_<)

こういう些細なシーンがすべて悲しくて愛しいし、
世界はやっぱり美しいなあと思える優しい映像に泣きたくなってしまうのだ。

やっぱり人は愛されたいし・・・愛したいという願望があるんだよね。
愛されたいと思う人は、まずは自分が愛さないと相手も愛してくれないし
相手に愛されないと自分も、愛せないものだからさ。

愛は相手に何も望まないものだから、利害が発生したとたんに
それは欲でしかなくなってしまうんだよね。
つまりはさ「私は愛しているんだから、あなたも私を愛してよね!」じゃ
利害になっちゃうから、愛じゃないよ?
相手が自分を愛してくれなかったとしても、愛していれば
それが自分の望んだ形で返ってこなかったとしても
いい訳でしょ?見返りがなくてもいいのが愛なのだな。

そういう意味で、愛というものが何なのか理解できない人が多いし
私自身も理解できているかというと自信はない。
生涯知らないまま死んでしまう人もいるし・・・
一瞬だけでもそれを味わえる人もいるしで、
答えのないのが愛だよね・・・。難しい~

でも、あまりにも気軽に見はじめてしまった(・_・;)
ちょっと覚悟してしっかり見たほうがいい映画でした
仕事中何しとるんじゃ~私は(・_・;)
ペースあげないと、フィギュアスケートも見ているので遅れ気味(^_^;)
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