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言葉の変化 [☆☆☆お仕事☆☆☆]

漫画のセリフ部分、ふきだしに入っている文字なんですが
これは、作者が鉛筆書きで表記したものを
編集部のセリフを担当する人が、パソコンで入れてくれるのですが
最近は、担当編集さん自らがパソコンでやってしまう場合も
多いそうです。

「校了」という編集さんのお仕事の中で、漫画家がしてしまう
漢字の間違いや、送り仮名の間違いなんかを修正してもらえるんですが
時々誤植というのがあって、間違えられている・・・・事もあります。
ま、それは私もやる失敗なんで気をつけてはいても
どうしても出てしまうミスなので仕方ないのですが・・・・・
読者の方々には大変失礼しております(ノ_<。)

ひと昔は、「写植」というシステムがあって、専門職でしたが
経費がかかるシステムでしたが、パソコンがここまで普及すると
必要のない職業になりつつあって、最近では聞かなくなりました。
写植職人さんたちは、パソコンへと移行していったのだと思います。

どうにも自分が、年をとってしまったせいか・・・
世代が変わったせいなのか・・・・
違和感がある事があるのです。
読んでいる方は、どう思うのだろう・・・。

私は、高校の頃に授業で「国語」とは別に「国語表現」という
授業が特別に編纂されていて、これは一般常識に関する
授業だったんですが、例えば会社宛に手紙を出す際には
宛名を、

株式会社○○御中○○部署「役職」○○様

・・・・・とか、この「御中」を入れるというのも、この授業で教わった
とても実用的な知識の授業だったのだ。
その授業の中の一環で、私が教わったのは、「正しい日本語では」が
多かったのですが、最近はそれも変化があるようです・・・・

というのも、前置きが長くなりましたが
漫画のセリフの中で例えばね、『二度と合ってはならない』と
私が鉛筆で書いて原稿を出すとするでしょ?
すると、『2度と合ってはならない』になって印刷されてくるわけ。

他にも『一度も経験した事がない』→『1度も経験した事がない』
    『二度と許さない』→『2度と許さない』
    『もう一度、言います』→『もう1度、言います』

これって、私自身はものすごい違和感があるのです。
何で漢字を数字で表さないといけないのかな・・・・
ここ数年どこの出版社でも、そうなりつつあるようですが
これって日本語としておかしいと思ってしまう自分は、やはり年寄りなの?(・_・;)

国語表現の先生は、これをやると「日本語として成り立ってないでしょ?」と
厳しくバツをつけて、点数をくれなかったのですが・・・・・・
印刷されてしまうと、作品として名前が出る以上
まるで作者の私がそれを指定したかのような事に
なっちゃうのですが・・・・・・読者にとっては、これは当たり前の事に
なっちゃっているのかな・・・・。
当時の国語表現の先生が見たらきっと私の作品見て
顔をゆがめる事でしょう・・・・・(見てないと思うけど)

担当編集さんによっても考え方が反映されてしまうので
昔、『君は』と表記すると「古い気がするので」と言われて
全部「きみは」とひらがなにされてしまったんですが
ニュアンスも含めて作者の責任なので、
なんとなく違和感があるんですよね…

常識のない出版社では、セリフを作者に相談もなく変更したり
加えたりするのが当たり前のところもありますが
名前が出る以上、全部作者の責任になるので
ちょっと辞めてほしいなあと思っていました。
語尾や、言い回しも特徴なので、作品の一部だという事を
認識してくれない人も出てきました。
私より年上のベテラン編集さんだと、まず考えられなかった事です。

漫画にはいくつかのルールがあって、その中でも
モノローグ…(ふきだしではない部分、主に心の中で思っている事)は
長期の連載でもない限りは、できるだけヒロインとヒーローにだけしぼるのが
鉄則となっています。
読者が感情移入して読むのは、基本は主人公(ヒロイン)のみで
多少ヒーロー側の思考も入る場合もありますが
感情移入して読ませる為には、できれば読みきりの場合や
全1巻で完結するものの場合は、基本が主人公オンリーでいくのが鉄則。
それは、読者の感情移入を混乱させない為にも、
かなり重要な鉄則ですので、死守する必要があります。
それを勝手に変えられてしまったこともあるし…

アラビア数字表記にした事で、そんなに読みやすさが変わるのでしょうか?
ハーレクインに関しては読者のほとんどが、多分私と同年代か
それよりも上の世代だと思うのですが・・・・・違和感ないのかなあ…
浅見光彦シリーズを言えば、発行数もケタが違うので
男性読者も多いし、世代もかなり幅広いので、
これに違和感を感じたりしないのかなあ…うーん…

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